諸橋轍次博士生誕140周年記念コレクション展示「ふるさとの学校と諸橋轍次」(※終了しました)

  • 会期:2023年11月17日(金)から (※終了しました)
  • 会場:常設展示室企画展示コーナー

この地域には諸橋轍次直筆の書が数多く残されています。とりわけ学校には直筆の書はもちろん、轍次が作詞した歌を校歌とする学校もあり、轍次の足跡を身近に感じることができます。その理由について、轍次の家族は次のように語っています。

いつもここに帰ってきては、美しい山を見て、そしてお墓参りをして、すれ違う村の人、誰彼と無しにお話しなんかして、頼まれた書を書いたなんていうことを、晩年の最大の喜びとしていたようであります。
それで、森町村とか荒沢小学校の校歌まで頼まれるんですね。親父は喜んで書くんですね。僕も見ましたけれどね、そんなに上手くないと思うんですけどね(会場笑)。いやそれは、親父自身が言っているんですけれど。小学校の校歌を頼まれりゃ喜んで書いた。しかし、小学校の歌が一番難しいと言ってました。苦労して書いたんだと思いますよ。
(諸橋晋六2009『父諸橋轍次を語る』p23)

愛してやまない故郷に帰り、人びとと交流し、喜んでもらえるならと書を記し、小学校の校歌作詞の際には童謡作家の助言を受けながら完成させるほど熱心に取り組みました。この展示ではふるさとの学校への轍次の思いを反映した資料を紹介します。